WWDジャパン 編集委員 三浦 彰の砂漠のような東京…でも。 

[ CULTURE ]

2009-07-31 19:32:47日 更新

渋谷「元祖 うな鐡」の1050円のウナ丼。ランチタイムで新香・きも吸付うな丼で950円。うな重1,500円もある。

渋谷「元祖 うな鐡」の1050円のウナ丼。ランチタイムで新香・きも吸付うな丼で950円。うな重1,500円もある。


 本日7月31日は土用の丑の日である。鰻でも食べようかということになる。最近は、吉野家を始めとする牛丼チェーン店でも、ウナ丼を供している。吉野家(吉野家・並盛550円、他のチェーン店・~並590円)では真空パックの鰻をボイルして出しているが、これはハッキリ言ってマズい。鰻の生臭さや脂っぽさにゲンナリする。これはメニューからはずした方がいいと思う(私は吉野家の牛丼は3ヵ月に1度ぐらい食べたくなる時があると正直に告白しておく)。かと言って、「野田岩」(麻布台)とか「秋本」(麹町)を始めとした都心の名店に足を運ぶかと言うと、そうでもない。なんとなくそうした名店のウナ丼が格別に旨いと思えなくなったのである。それには、鰻が天然か養殖かという問題があるが、「天然にこだわる」と謳っている名店、高級店(といってもウナ丼で3,000円以上とる店はわずかだろう)でも、使われている鰻はほとんど養殖だということが明らかになって来たからである。それに、天然と養殖の違いを指摘するのは至難だと正直に告白する評論家が増えている。


 吉野家の590円のウナ丼はさすがに話にならないが、「登亭」(チェーン)あたりで出てくる1,000円ランチウナ丼で私は十分に満足している。「裂き、串打ち、焼き」という作業でそれほど腕の差の出てくるのだろうかと、私はいつも思っている。鰻料理を高級料理だというのはちょっと間違っているのではないか。


 「御注文を頂いてから生簀で鰻を選び、裂いて、焼きますので30分から1時間のお時間がかかります」という刷り紙がしてある名店が多い。時間があればその間に冷酒で鯉の洗いかなんかを賞味し、鰻の白焼きを楽しみという具合に、ゆったりとした時の流れを楽しむのだろうが、忙しい都会の人間たちはそうもいかない。それに、鰻丼は食べるのにはせいぜい10分程度しかかからないというハカナイ食べ物である(早食いの私の場合だけ?)。


 「ハイ、牛丼一丁上がり」というわけにはいかないが、あらかじめ白焼きしている鰻を炭で焼いてサッと出し、それをカキ込む。重箱に蒲焼があって、御飯は別の重箱でなんていうのは似合わないと思う。鰻には丼が似合っている。


 本日は、渋谷の井の頭線駅近くの「元祖 うな鐡」で1,000円のウナ丼をカキ込むことにする。

 ウナ丼ってそんなものではないかしら。



■元祖 うな鐡

住所:東京都渋谷区道玄坂2-8-8 コスモ渋谷館1F

営業時間:11:30(祝日12:00~)~22:30(土曜日~21:00、祝日~20:30)

定休日:日曜日(GW・お盆・年末年始も同様)

電話番号:03-3461-9024

HP:http://www.unatetsu.com (PC&MOBILE)

(文:WWDジャパン編集部 / 編集委員 三浦 彰)




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