ムロブロ 「WWDジャパン」編集長 山室一幸の“モードな身辺雑記”

[ CULTURE ]

2009-08-06 20:24:00日 更新

舞台「COCO」。左より岡幸二郎、大澄賢也、今陽子、鳳蘭、鈴木綜馬、湖月わたる。

舞台「COCO」。左より岡幸二郎、大澄賢也、今陽子、鳳蘭、鈴木綜馬、湖月わたる。


Vol.3 舞台「COCO」とココ・シャネル


 このところ連日地方での講演会やトークショーが続いた関係で、「ムロブロ」も更新できなくてゴメンなさい!今週からは頑張って書くから是非頻繁にチェックしてね。


 先日、京橋のテアトル銀座で舞台「COCO」を観に行った。晩年のココ・シャネルを演じるのは鳳蘭さん。現在公開中の映画「ココ・シャネル」でのシャーリー・マクレーン同様に、小柄だったマドモワゼル・シャネルとは容姿こそ違うものの、熟練の演技力で渋い存在感を見せていた。特に早口で喋る膨大なセリフを入れるのに、随分苦労させたのではないかと思う。


 この舞台がブロードウェイで初演したのは1969年12月18日のこと。主演はアカデミー賞女優のキャサリン・ヘップバーン、脚本と歌詞は「マイ・フェア・レディ」のアラン・ジェイ・ラーナーが手掛けている。何よりもファッション・フォトグラファーとしても名高いセシル・ビートンが衣装デザインを担当しているのが凄い!


 弊紙「ファッション・パトロール」でも紹介した通り、このところココ・シャネルにまつわる映画や演劇が立て続けに公開されているが、シャネルが協力しているのは9月に公開されるオドレイ・トトゥ主演の「ココ・アヴァン・シャネル」だけ。この舞台「COCO」も、初演の数週間前に知り合いのスタイリストから電話があって、「いま中国で衣装を制作してるんだけど、20年代にココ・シャネルが着ていたマリンルックに関する写真資料はないかしら?」というくらい苦労していた。この日、家内の友人である高世愛桂美さんと御一緒したが、彼女が着ていた純白のシャネル・スーツのほうが舞台衣装よりも輝いていた。さすが元JJモデル!本物のシャネル・スタイルが持つ気品と迫力は、どんな舞台衣装でも表現できない。舞台ではセバスチャン・べアールというデザイナーを演じる岡幸二郎の存在感が光る。「25ansダンディーズ」のメンバーとして、何度か撮影やパーティでも御一緒したが、華やかなイケメン振りと抜群の歌唱力はさすが。この舞台の話が来た当初、「どうやらポール・ポワレの役らしい」と聞かされていたので、パーティの席上でポワレにまつわる逸話を提供したのだが、最終的にはシャネルの後釜を狙うゲイのデザイナーというコミカルな役柄になったようだ。


 この舞台「COCO」に関しては、ココ・シャネルの評伝というよりもミュージカル劇として楽しむ内容になっている。マドモワゼル・シャネルの生きた時代背景や、時代を革新したスタイルにまつわるリアリティを知りたい人には、9月公開の「ココ・アヴァン・シャネル」をお勧めしたい。



■Brordway Musical COCO オフィシャルホームページ

http://coco.mu/

■映画「ココ・アヴァン・シャネル」

http://wwws.warnerbros.fr/cocoavantchanel/index.html

(文:WWDジャパン編集部 / 編集長 山室 一幸)




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